グラタンと聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
チーズがとろけて、ホワイトソースがコクを出して、具材がふんだんに入ったオーブン料理でしょうか。
グラタンは、日本では洋食の代表格として親しまれていますが、実はその起源は古く、ヨーロッパの様々な国で発展してきた料理なのです。
今回は、グラタンの歴史と魅力について、その食材の組み合わせが生み出す奇跡の味を発祥から辿ってみましょう。
グラタンという食材とは何か?その定義と種類
グラタンとは、一般的には、チーズやパン粉などを表面に散らして焼いた料理のことを指します。
グラタンという言葉は、フランス語の「gratter(削る)」や「gratin(焦げた部分)」に由来しており、元々は鍋や皿の底にこびりついた焦げた部分を削って食べることを意味していました。
グラタンには、様々な種類があります。
例えば、以下のようなものが挙げられます。
ホワイトソースを使ったグラタン
ベシャメルソース(ホワイトソース)とチーズを使って、鶏肉や魚介類、野菜などを包んだもの。日本で一般的なグラタンはこのタイプです。
とらまんは、この一般的なホワイトソースグラタンが好きです。
トマトソースも嫌いではないけど、トマトジュースが苦手なので、イメージ的に劣るところがあります。
トマトソースを使ったグラタン
トマトソースとチーズを使って、パスタや米、肉や野菜などを焼いたもの。イタリアのラザニアやパルミジャーノなどがこのタイプです。
クリームを使ったグラタン
生クリームや卵、チーズなどを使って、じゃがいもやカボチャ、栗などを焼いたもの。フランスのグラタン・ドフィノワやグラタン・ド・クリストフィーヌなどがこのタイプです。
その他のグラタン
上記のいずれにも当てはまらないグラタン。
例えば、スイスのチーズフォンデュの一種であるラクレットや、スペインの卵料理であるトルティーヤなどがこのタイプです。
グラタンという食材の発祥と歴史
グラタンの発祥は、正確には分かっていませんが、おそらくは中世のヨーロッパにさかのぼると考えられます。
当時は、オーブンが一般的ではなく、鉄製の鍋や皿を炭火の上に置いて加熱する方法が主流でした。
その際に、鍋や皿の底にこびりついた焦げた部分が、香ばしくて美味しかったので、削って食べるようになったのが、グラタンの始まりだと言われています。
グラタンが広く知られるようになったのは、17世紀のフランスです。
当時のフランスでは、料理の発展とともに、オーブンの使用が普及しました。
また、チーズやバターなどの乳製品が豊富になりました。
これらの要素が合わさって、チーズやパン粉を散らして焼くというグラタンのスタイルが確立されました。
グラタンと呼べる発祥はフランスだったのですね!
さすがに、お焦げがグラタンの発祥とは言えないですよね!
フランスのグラタン
主にホワイトソースやクリームを使って作られ、魚や肉、野菜などの具材を入れることが多かったです。
グラタンは、フランスからイタリアやスペインなどの地中海沿岸の国々にも伝わりました。
これらの国々では、トマトソースやオリーブオイルなどを使って、パスタや米、チーズなどを焼くというグラタンが作られました。
イタリアのグラタン
パルミジャーノチーズやモッツァレラチーズなどの様々なチーズを使って、ラザニアやカンネローニなどのパスタを焼いたものが有名です。
スペインのグラタン
卵やジャガイモ、玉ねぎなどを混ぜて焼いたトルティーヤや、チーズやハム、パプリカなどを入れたコロッケなどが代表的です。
グラタンは、19世紀になると、ヨーロッパからアメリカやアジアなどの他の大陸にも広まりました。
これは、ヨーロッパの移民や植民地支配によって、グラタンのレシピや食材が伝えられたためです。
アメリカのグラタン
チェダーチーズやコーンフレークなどを使って、マカロニやポテト、ブロッコリーなどを焼いたものが人気です。
アジアのグラタンは、日本や中国などの国々で、洋食として受け入れられました。
日本のグラタン
ホワイトソースやチーズを使って、カニやエビ、コーンなどを入れたものが定番です。
中国のグラタン
チーズやハム、マヨネーズなどを使って、パイナップルやバナナなどの果物を焼いたものが珍しいです。
グラタンという食材の魅力とコツ
グラタンの魅力は、何といってもその食感と味わいです。
グラタンの表面は、チーズやパン粉がカリカリに焼けて、香ばしくて食欲をそそります。
グラタンの中身は、ホワイトソースやトマトソースなどがとろりとして、具材と絡んで、コクと旨みを引き出します。
グラタンの食材は、鶏肉や魚介類、野菜や果物など、様々なものが使えます。
グラタンは、その食材の特徴や相性に合わせて、ソースやチーズの種類を変えることで、さまざまな味や風味を楽しむことができます。
グラタンを自分で作るときのコツは、以下のようなものがあります。
グラタンの表面をカリカリにするには、チーズやパン粉をたっぷりと散らすことが大切です。
また、オーブンの温度を高めにして、上部のヒーターを使って焼くと、より焦げ目がつきます。
グラタンの中身をとろりとするには、ホワイトソースやトマトソースなどのソースを適量にすることが重要です。
ソースが少なすぎると、グラタンが乾燥してしまいます。
ソースが多すぎると、グラタンが水っぽくなってしまいます。
ソースの量は、具材の量や種類によって調整します。
グラタンの食材を美味しくするには、下ごしらえをしっかりとすることが必要です。
例えば、鶏肉や魚介類は、塩や胡椒などで下味をつけておくと、味がしみ込みます。
野菜は、茹でたり炒めたりして、水分を飛ばしておくと、グラタンに水分が出ません。
果物は、砂糖やレモン汁などでマリネしておくと、甘酸っぱくなります。
グラタンという食材のアレコレ
グラタンは、美味しいだけでなく、面白いこともたくさんあります。
例えば、以下のようなものがあります。
グラタンは、愛の料理としても知られています。
フランスでは、グラタンを作って恋人に食べさせると、愛が深まると言われています。
また、イタリアでは、ラザニアを作って結婚式に出すと、幸せになると言われています。
グラタンは、チーズやソースがとろけるように、恋人たちの心もとろけるようにするのでしょうか。
イタリアのグラタンと言ったら「ラザニア」ですね!
2017年に、イタリアのナポリで、世界最大のラザニアが作られました。
そのラザニアは、長さ120メートル、幅1.5メートル、重さ2.5トンもありました。
そのラザニアには、パスタ300キロ、トマトソース500リットル、チーズ200キロなどが使われました。
そのラザニアは、ギネス世界記録に認定されました。
グラタンは、おいしくていくらでも食べられちゃいますが、カロリーも高そうなので、幸せになりたいからと言って、食べ過ぎには注意しましょう!
グラタンという食材・発症について:まとめ
グラタンは、チーズやパン粉を散らして焼いた料理で、中世のヨーロッパから発祥しました。
グラタンは、フランスやイタリアなどのヨーロッパの国々で発展し、ホワイトソースやトマトソースなどの様々なソースと、鶏肉や魚介類、野菜や果物などの様々な具材を使って作られました。
グラタンは、19世紀には、ヨーロッパからアメリカやアジアなどの他の大陸にも広まり、各地で洋食として受け入れられました。
グラタンの魅力は、その食感と味わいで、表面はカリカリで、中身はとろりとして、具材とソースが絡んで、コクと旨みを引き出します。
グラタンを自分で作るときのコツは、チーズやパン粉の量やオーブンの温度を調整することや、ソースの量を適切にすることや、具材の下ごしらえをしっかりすることです。
グラタンは、愛の料理であったり、食材の親戚であるラザニアなんかは、ギネスの世界記録など、面白いこともたくさんあります。
グラタンは、その食材の奇跡の味を発祥から辿る美食の歴史なのです。
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